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成長編

JEIS STORIES

テクノロジーを「人」のために。

ロボットアプリ開発プロジェクト

子どもたちの笑顔から、
たくさんのフィードバックをもらった日
DX(デジタルトランスフォーメーション)の波は社会構造にさまざまな変化をもたらしている。
しかし、テクノロジーは、ただそれだけでは価値を量ることはできない。
人の感性を満たす接点が見つかった時、その技術が初めて社会にとって価値あるものとなっていく。
JEISで「新しい価値」の創造に挑む、若い開発者の成長に焦点を当てる。

  • 石原 麻衣 ISHIHARA Mai

    ビジネスイノベーション部
    DXソリューショングループ

    ISHIHARA Mai

    2016 年入社。情報科学部出身。大学ではポリッドスクリーンを活用した3D画像処
    理技術の研究に従事。プログラミングや技術開発の経験をいかしたいとSEを志
    望。誰もが利用する交通系のシステムを扱うJEISを選んだ。

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「今」、求められるソリューションの開発。「今」、求められるソリューションの開発。

JEIS STORIES
01

鉄道輸送や交通系ICカードなどをはじめJR東日本グループのICT全般を担うJEISで、「新たな価値」を生む開発を担うのがビジネスイノベーション部。中でも、石原の属するDXソリューショングループは最新技術の検証や研究開発、新サービスの開発など通じ、先陣を切ってデジタルトランスフォーメーションを牽引することをミッションとしている。AIスピーカーやホログラム、ロボティクスなどの先端的なデバイス、技術を活用した「今」求められるソリューションの開発。それが最初に石原が挑んだプロジェクトとなった。
「学生時代はひたすらコンソールと格闘してプログラムをカタカタと打ち込む日々だったので、ロボットの領域はまったくの初めて。しかも、人が触れて使うためのプログラムを書くのも初めてだったので、まったく違った世界に飛び込んだ感覚でした」

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正解のない無限のクリエイティビティに挑んで。正解のない無限のクリエイティビティに挑んで。

JEIS STORIES
02

一言で情報科学といってもテクノロジーの領域はいまや果てしなく広がり続けている。石原が大学の研究室で熱中したのは航空写真を3D解析し、立体的に再現する画像処理技術の研究だ。これには処理画像を実際の地形や風景と合致させるという明確なゴールが存在する。しかし、本プロジェクトで石原に求められたのは、人型ロボットが人と触れ合い、感情の変化によってやりとりを変化させ、コミュニケーションを楽しむこと。
「ロボットと人がどう触れ合うかを演出する、そこには明確な正解はありません。デフォルトはまったく抑揚のないロボット発音ですが、そこに感情やおもてなしの気持ちを盛り込んでいく。どんなセリフがいいか、言葉の抑揚はどうか、どんなボタンならタッチしてもらえるか、楽しんでもらえるか…すべてが私の描いたプログラム次第なのですが、熱中し過ぎると判断が鈍ってきます。いろいろな先輩方にロボットの動作を見せてアドバイスをもらったり、実際の子どもたちのリアクションを観察するため、ロボットイベントの現場に出かけたりしました」
人と触れ合うテクノロジー。そこには無限のクリエイティビティが求められる。
「最近はAIスピーカーが世の中に浸透しつつありますが、ロボットと人のやりとりをつくることはこんなに大変なのだと実感しました。一番時間を費やしたのは敬礼したり、踊ったり、動作でロボットの愛らしさや面白さをつくる部分。他部署の方からは、あの子、ずっとロボットと遊んでいる…と見られていたと思います」

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単なる技術屋ではなく「人」のための開発を。単なる技術屋ではなく「人」のための開発を。

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03

最初のお披露目はお客さま企業の「ファミリーデー」で会社を訪れた社員の家族をロボットがもてなすというイベントだった。たくさんの子どもたちが興味津々でロボットに触り、楽しむ光景を目の当たりにした時、石原の胸には味わったことのない喜びが広がったという。
「入社前は、要件を論理的に整理し、機能として忠実に再現することがSEの仕事だと思っていましたが、その概念が根っこから覆されました。私がこのプロジェクトで経験したのは、使う人の笑顔を生み出すためにプログラムを書き、そして、お客さまが使う場面からたくさんのフィードバックをもらえる仕事。お客さまの反応を間近で見ると、それまでの苦労が一瞬で吹き飛び、次のアイディアがどんどん湧いてくるんです」
石原はロボットアプリ開発プロジェクトのメンバーとしてその後も数々の開発経験を積んだ。そして、新幹線の多言語車内アナウンスアプリの開発を成し遂げ、高い評価を獲得するまでに成長した。
「単なる技術屋ではなく、人が使って心地よさを感じてもらえるものをつくれるSEでありたい」
目下の開発テーマは、ホログラムやAIスピーカーに移ったが、ロボット開発の経験は、石原にとってSEとしての具体的な成長イメージを描くことにつながった出来事としていつも胸に刻まれている。