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挑戦編

JEIS STORIES

「新幹線」に、新たな付加価値を。

新幹線情報サービス改革プロジェクト

ビジネスで得られる膨大なデータを利活用し、
さらなるサービスの充実を図る。
ビッグデータの活用は、現代ビジネスにおいて必須の課題となった。
そうした流れを受けて、「新幹線」にも大きな変化が起きようとしている。
新幹線総合システム(COSMOS)の開発・運用を手掛けてきた技術者たちの
新たな挑戦とは。

  • 奥津 大介 OKUTSU Daisuke

    新幹線情報サービス改革プロジェクト

    OKUTSU Daisuke

    2006年入社。工学部出身。10年以上に亘って、COSMOSに関わり続け、
    JR東日本への出向経験を持つ。新幹線を誰よりも知り尽くす、歴戦のエンジニア。
    本プロジェクトの責任者を務める。

  • 中里 皓太 NAKAZATO Kouta

    新幹線情報サービス改革プロジェクト

    NAKAZATO Kouta

    2017年入社。経済学部出身。COSMOSの運用担当を務めた後、
    新幹線情報サービス改革プロジェクトに異動。
    今回が初の開発プロジェクト参画となった。

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だから、挑む価値がある。難しい。だから、挑む価値がある。難しい。

JEIS STORIES
01

JEISが開発・運用を手掛けるCOSMOSは、輸送計画から運行・車両・保守作業など、新幹線に関わる全ての管理を行うシステム。安全で正確な新幹線輸送の実現に貢献している。このシステムのデータを利活用し、利用者に向けたサービスの充実や、オペレーションの効率化を実現できないか。JR東日本の要請を受け、発足したのが「新幹線情報サービス改革プロジェクト」だ。
「駅員が新幹線の現在位置を把握できるアプリをつくりたい。これまで書類で行っていた連絡作業をシステム化したい。お客さまから、COSMOSのデータ利活用に関するさまざまな要望が寄せられる……。そうした状況を受けて、JEISは新幹線システム部内に新たなチームを発足させることを決めました。これまでのシステムは、新幹線輸送を守り、支えるものでしたが、このプロジェクトは新たな付加価値をつくろうというもの。そのチームを任されたことに、大きなやりがいを感じました」(奥津)
「新たな技術を駆使して、誰もやっていないことに挑戦できる。異動が決まった時は、本当に嬉しかったですね。システム開発は初めての経験でしたが、不安なんてありませんでした。当たり前にできることをしてもワクワクしない。難しい。だからこそ、挑む価値があるんです」(中里)

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安全神話を守る。重大な使命を胸に刻んで。安全神話を守る。重大な使命を胸に刻んで。

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02

止まることは、絶対に許されない——。社会インフラを担うシステムの使命だ。しかし、JEISが扱う新幹線のシステムは、その概念を遙かに上回る「確実性」が求められる。自分たちのシステムに何かあれば、「命にかかわる」事態につながってしまうからだ。COSMOSは、万全のセキュリティを実現するために、オンプレミスでの運用が基本となっている。しかし、そのデータを利活用するためには、オープンな技術を用いなければならない。そこに、大きな壁があった。
「たとえば、クラウドを活用するとしても、サービスが確実に安全かどうかを実証しなければならない。次々と革新的なサービスが登場する昨今、それらの特長を把握し、セキュリティを確かめるだけで一苦労でした。石橋を叩いて、叩いて、叩いて。それでも渡らない。そんな日々の繰り返しでしたね」(中里)
鉄道の世界を知らない者からすれば、大袈裟に感じられるかもしれない。けれど、彼らは常に高いハードルを突き付けられる。それほどに、新幹線は特別なものなのだ。
「“安全神話”などと評されるように、新幹線は高い安全性と信頼性を誇っています。失敗することを恐れない、勇敢なチャレンジは素晴らしいことですが、それ以前に守らなければならない使命がある。私たちの誰もが、そのことを胸に刻み、全力を尽くしているんです」(奥津)

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新たな技術で、社会の要請に応えていく。新たな技術で、社会の要請に応えていく。

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03

命を支えるシステムと向き合っている。その使命を胸に刻み、新たな価値の創造に挑み続ける彼らは、いくつもの付加価値を生み出している。多くの外国人観光客に配慮した多言語対応の運行情報掲示器は、その代表的なものだ。
「私たちが開発するシステムは、オペレーションの効率化など表に出ないものが多いですが、手掛けたものが目に見えるかたちで、人々を支えている。そこに大きなやりがいを感じました。まだプロジェクトは発足したばかりです。社会が何を求めているかを考え続け、多くの付加価値を生み出し、人々の暮らしに貢献していきたいと思っています」(奥津)
「在来線では、交通機関の検索・予約・決済を統合し、シームレスな移動を実現する『MaaS(Mobility as a Service)』の取り組みも進んでいます。安全を守る使命はもちろんですが、AIの活用など技術面においても視野を広げていきたいですね」(中里)
システムを使うユーザーはもちろんのこと、その先にいる人々を、社会を、未来を見据えていく。彼らの挑戦は決して終わることはない。